【第八巻】|1ページ「模倣と起源の構造」

誰かが時間をかけて育てた言葉や世界観が、
来歴を失い、言い換えられ、再生成され、
広がっていくことがあります。

この巻では、
AI時代・SNS時代に特に起きやすい
模倣、再編集、再生成、起点の不可視化について、
構造として見つめていきます。

言葉や表現は、ただの素材ではありません。

そこには、
生まれた背景、
通ってきた痛み、
育てた時間、
それを他者が受け取れる形にまで昇華して差し出した人の身体感覚があります。

この巻は、
言葉がどこから来たのかを忘れないための記録です。


この巻で扱うこと

「盗用」や「パクリ」は良くない。
使用するなら、必要な対価や分配を払うべきだ。

この巻で訴えたいのは、

そうした単純な正しさだけではありません。

誰かの言葉、世界観、表現、構造、技術、知識、問い、思想が、
その人やその文化の来歴から切り離され、
別の場所で再生成されていくとき、
そこでは何が起きているのか。

そして、
その表現を生み出した起源を持つ人が
なぜ傷つき、
なぜその痛みを説明しにくく、
なぜ周りからは理解されづらいのか。

この巻では、そうした出来事を
個人の感情や争いとしてではなく、
起源・模倣・借り火・再生成・不可視化の構造
として記録していきます。

特定の誰かを責めたり悪者にするわけではないこと

これは、誰か特定の個人が
「こういうことをした」という話ではなく
社会構造の中で発生しやすい「穴」のようなものだからです。

自覚のないまま、誰にでも起きうる話です。

けれど、もしそれが起きた時
悪意や自覚がなかったとしても
表現や創ったものを持ち去られた側にとっては
その痛みがなかったことにはならないし

「よくあること」
「仕方ないこと」
「誰でも思いつくこと」

と簡単に片づけられるものではないのです。

だからこそKROLIS DESIGNでは、

その言葉がどこから来たのか。
その表現がどんな時間を通って生まれたのか。
誰かの火が、どのように扱われたのか。

社会ではほとんど言語化されてこなかった種類の
この痛みを

見つめ、記録し、
必要な言葉を与えていきます。

2P「それは模倣構造かもしれないチェックリスト」