〖第四巻〗|自分と向き合う場所 — p3

小さな違和感の記録ノート

—— 気のせいにしてきた反応を、少しずつ拾う。

ここは、
最近ひっかかった小さな違和感を、
一つだけ記録するためのノートです。

大きな出来事でなくても大丈夫です。

なんとなく嫌だった。
少しだけざわついた。
その場では笑って流した。
あとから思い出して、なぜか残っている。
相手は悪くないと思うのに、自分の中では引っかかっている。

そういう小さな反応は、
気のせいとして流されやすいものです。

でも、心や身体に残っているなら、
そこでは何かが起きていたのかもしれません。

このページでは、
その違和感を正しいか間違っているかで判断しません。

相手を責めるためでも、
自分を責めるためでもありません。

ただ、
「私はあの時、何かを感じていた」
ということを、自分の手元に戻していきます。


1. ひっかかった一場面を書く

最近、心や身体に残っている一場面はありますか。

たとえば、

  • 誰かの一言
  • 返信の仕方
  • 表情や態度
  • 頼まれごと
  • 断れなかったこと
  • 自分だけが我慢した感じ
  • その場では笑ったけれど、あとから疲れたこと
  • 本当は嫌だったのに、気のせいにしたこと
  • なんとなく距離を取りたくなったこと
  • うまく説明できないけれど、残っている感覚

ひとつだけ選ぶなら、
どの場面が浮かびますか。

書いてみるなら

何がありましたか:

誰との間で起きましたか:

その場では、どんなふうに振る舞いましたか:

あとから残っている感じはありますか:


2. その時、飲み込んだもの

違和感があったとき、
その場で飲み込んだ言葉や反応はありますか。

たとえば、

  • 本当は嫌だった
  • それは少し違うと思った
  • 今は答えたくなかった
  • 勝手に決めないでほしかった
  • もう少し大事に扱ってほしかった
  • 断りたかった
  • 距離を取りたかった
  • わかってほしかった
  • でも言えなかった
  • その場の空気を壊したくなかった

飲み込んだものは、
その人が弱いから飲み込んだわけではありません。

その場を守るため。
関係を壊さないため。
責められないため。
面倒なことにしないため。
自分なりに何かを守ろうとしていたのかもしれません。

書いてみるなら

本当は言いたかったこと:

その場で言えなかった理由:

飲み込んだあと、自分の中に残ったもの:


3. 本当は、何が嫌だったのか

ここでは、
相手が悪いかどうかを決めなくて大丈夫です。

正しいか間違っているかを判断する前に、
自分の内側で何が嫌だったのかを見てみます。

近いものはありますか。

  • 雑に扱われた感じがした
  • 勝手に決められた感じがした
  • 気持ちを確認されなかった
  • 都合よく使われた感じがした
  • 軽く見られた感じがした
  • 境界を越えられた感じがした
  • 断る余地がなかった
  • 大切にしているものを踏まれた感じがした
  • 自分の感覚をなかったことにされた感じがした
  • その場で自分だけが調整した感じがした
  • 本当は尊重してほしかった

しっくりくるものがなくても大丈夫です。

「よくわからないけど嫌だった」
という言葉のままでも、十分です。

書いてみるなら

本当は嫌だったこと:

自分の中で大切にしたかったこと:

その時、尊重してほしかったこと:


4. その違和感は、何のサインだったか

違和感は、
何かを知らせるサインであることがあります。

それは、
危険を知らせるサインかもしれないし、
疲れを知らせるサインかもしれないし、
境界を越えられたサインかもしれません。

近いものはありますか。

  • これ以上は引き受けたくない
  • 本当は断りたい
  • その言い方はつらい
  • 自分のペースを守りたい
  • 距離を取りたい
  • 一度考える時間がほしい
  • もう少し丁寧に扱ってほしい
  • 本当は同意していない
  • 相手に合わせすぎている
  • 自分の感覚を置き去りにしている

違和感は、
すぐに相手にぶつけるためのものではありません。

まずは、
自分の中で何が起きていたのかを知るための手がかりです。

書いてみるなら

この違和感が知らせていたこと:

本当は守りたかった境界:

今なら少しだけわかること:


5. その違和感に名前をつけるなら

その違和感に、
仮の名前をつけるとしたら、どんな言葉が近いでしょうか。

たとえば、

  • 小さなざわつき
  • 飲み込んだ言葉
  • 置き去りにした感覚
  • 断れなかった重さ
  • 見なかったことにした疲れ
  • 静かな怒り
  • 境界のサイン
  • もう無理の手前
  • 本当は嫌だった、という記録
  • 自分を戻すための合図

きれいな言葉でなくて大丈夫です。
誰かに見せるための名前でもありません。

自分の中で、
「これは確かにあった」
と確認するための名前です。

書いてみるなら

この違和感に名前をつけるなら:

その名前をつけた理由:


6. 次に同じようなことがあったら

すぐに強く言い返したり、
相手を変えようとしなくても大丈夫です。

まずは、
次に同じような違和感が出た時に、
自分の中で気づけることを目指します。

たとえば、

  • 今、少し嫌だったかもしれない
  • 本当は断りたいのかもしれない
  • 体が固まっている
  • 今すぐ返事しなくてもいいかもしれない
  • 一度持ち帰ってもいいかもしれない
  • この場を離れてもいいかもしれない
  • 後で自分の感覚を確認しよう
  • 自分の感覚を気のせいにしなくていい

違和感に気づくことは、
自分の境界を取り戻す最初の一歩です。

書いてみるなら

次に気づきたいサイン:

自分に許してあげたいこと:

次にできそうな小さな行動:


最後に

小さな違和感は、
大きな問題になる前の、小さなサインかもしれません。

それをすぐに正解にしなくていい。
相手を悪者にしなくてもいい。
自分を責めなくてもいい。

ただ、
自分の中で何かが起きていたことを、
なかったことにしない。

それだけでも、
自分との関係は少しずつ変わっていきます。

このノートは、
気のせいにしてきた自分の感覚を、
もう一度、自分の手元に戻すための場所です。